家に帰ったら朝の4時を過ぎていた
なにを持って特別か?
洋服屋ってなんだろう?
最初にモノを売るということでいわゆる販売員になったのは18歳の頃で、当時は専門学生(これまた元がラガーマンと同じくらい信じてもらえないですが看護学生だった時代があるのだよ)で通っていた靴屋だった。
当時の俺は今でこそ洋服屋だけれど、どうしようもないほどに「靴」が好きで(どこかの元力士の息子とは違う)まぁ完全に狂っていたね。
20歳くらいの頃には所有していた靴は300足くらいあったもんね。
まぁいい。
靴の話は今日は関係ないしそれを書くとそれだけで終わっちゃうので靴の話はまた別の機会にでも。
でだ。
俺の店は普通じゃないけど、俺にとっての普通をやっているつもり。
そんなだから昨日の接客が終わったのが日付を超えた朝の3時(深夜の3時)。
1日のうちで来てくれたお客さんは合計で3人。
1組目 / お昼12時半〜15時
2組目 / 20時半〜22時
そして
3組目 22時〜3時・・・
まぁこれだけを簡単に一覧で見てもちょっと異常な店ではある。
どんなに高級なフレンチレストランだって3時間あればフルコースが終わるでしょ。
つまりは
「いらっしゃいませ」、「いかがですか?」、「ありがとうございます」
そんな3フレーズで終わる店ではないし、まぁもうちょっと言えば俺の接客スタイルってのは昔からなんだけど洋服屋だけど洋服の話ってほとんどしたことがない。もちろん最低限聞かれたら答えるし買ってもらえる商品に対しての必要な説明は必要以上にするけど、基本はそれではなくて俺にとっての洋服は店という存在と俺とお客を繋ぐ1つの鍵だったりツールだったりという位置づけなのだ。
別にモノはどこで買っても品質は同じ。同じ商品であればそれは当たり前だしそうでなくてはいけない。
でも「誰が」、「どこで」という「想い」の詰まったモノは同じモノではなくなる。
これ、バカみたいかもだけど俺の信念。
ずっと。
20年変わることはないし、それが変わるなら洋服屋なんてやめてやる。
お金儲けがしたいならこんな売り方は少なくともしないし、そもそも洋服屋やめるね。(笑)でもいいんだ。だってすごく楽しいから。本当に楽しいと思える仕事だから。22時から3時だから単純に5時間くらいお客さんと2人で一緒に居る。不思議かもだけれどうちの店では日常的なこと。開店に近い12時とか13時に来て閉店(特に決めてはないけど一応テイとしては20時にしてる)時間まで居る人もいる。
下手すると別にそれで買い物せずに帰る人も居る。
そうなんだよね。
「遊びに来る場所」
そんな風で在って欲しいんだ。
この場所がさ。
・・・
家に帰ったら4時近くてさすがに今日は眠かった。4時間くらいは寝たけど。
ありがたいよ。
こんな場所、こんな人間のところにわざわざ来てくれることがね。
いつまで続けられるか。
体力も金銭的にも。
いけるまで。
その日まで。